Just do it !

とりあえずやってみよう。考えるのはそのあとだ。


タワーマンションの2階と18階

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タワマンという言葉が生まれる前にできた30階建てのマンションに住んでいる。築30年以上経っているので、最新のタワマンのような他を圧倒するような存在感はない。

内装はリフォームしているのでとても綺麗だが、共有部分の廊下や非常階段などは、経過しただけの年月をそのままに見せている。

タワマンの上層階と下層階とでは、エレベータ内での無言の時間に微妙な優劣を意識させるような状況が発生するような話を時々目にしたりするが、タワマンという言葉が生まれる以前の建築物なので、エレベーター内でそのような不協和音を感じることもない。そもそも、今は2階に住んでいるので、エレベーターに乗ることも少ない。

以前は18階に住んでいた。普通のマンションは14階程度なので、それを数階上回る高さだ。

ここは眺めが良かった。東京を一望することができた。網戸も必要なかった。18階の高さになると、ハエや蚊も飛んでこない。網戸なしで開けっぱなしにしていても、虫が入ってこない。

景色はとても良い。皆さんそこに良さを感じて住む。しかしながら、いつも外ばかり見ているわけでもない。やがて見ることもなくなる。出かける前に天気を確認するときに、外を見るくらいだ。でも、地上から遠く離れているので、曇りの日などは、雨が降っているかどうか、歩いている人が傘をさしているかどうかで判断するということができない。

また、引越した後に気付いたことだが、高層階は絶えず揺れている。住んでいる時には気付かなかった。しかし、その後に住んでいた家が4階で、地に足がついた感じがあった。その時に、18階の高さに住んでいたときは、常に揺れていたことがわかった。これは、ただ私が敏感だけなのかもしれないが。

2階に住むと地上がすぐ下に見える。歩いている人の様子も見える。しかし、人はすぐ上に人がいて見下ろしていたとしても、それに気づくことはない。すぐ上の窓から道行く人々を眺めていても、誰一人眺めている私を見返す人はいない。

18階の高さだと、景色は日々ほとんど変わらない。雲が流れたり、太陽が動いたり、その変化はゆったりとしている。ところが、2階から下を見ていると、すぐ目の前を人々が歩いていく。さまざまな人たちが行き交うので、暇な時など眺めていると面白い。

外に出かけるのにも都合が良い。エレベーターを待つこともない。階段を降りればすぐに街中に出られる。18階の時は大変だった。エレベーターが点検で止まった時など、下から上まで10分以上かかった。

高層階が人気なのは知っているけれど、一度18階に住んで以降は、常に低層階に住んでいる。

タワマンの良さは立地の良さと設備の充実だと思う。今後は節税対策で高層階を買ってもメリットを感じられなくなるようなので、階段を降りてすぐに外に出られる二階あたりが一番良いのではないかと思っている。

 

麻布の生活

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