たいていのポイントサービスは、簡単にポイントが貯まるように、さまざまな工夫が重ねられている。ポイントを利用するときも、できるだけ容易にできるようにして、また使ってもらおうと企業は努力する。顧客を繋ぎ止めるために、企業はあらゆる努力を惜しみなく実践する。
私たちは、あまりにもそのような手厚いサービスに慣れすぎている。そのことを実感したのは、高速道路を利用したときにポイント還元される、ETCマイレージサービスの申し込みをした時だった。正確には、しようとしたけれど申し込むのをやめた、のでしていない。
高速道路を5万円分利用すると、5千円分のポイントが返ってくるらしい。そのためには登録をしてください、とある。大抵の場合、すぐに申し込み画面に遷移できるように、QRコードがあるものだが、ない。幸いにも、スマイルETCという、利用者に笑顔を向けているかのようなサイト名だったので、そこまではグーグル経由で容易に辿り着けた。
しかし、あらゆる個人情報を記載して、最後の最後に、ETCの車載器の番号を書けとあった。まあ、わからないことはない。でも、車は今ここにない。車を何台も持っていたり、レンタカーに乗ることが多かったり、カーシェアリングの人は利用できないということなのだろうか。果たして、多く利用した人に対しての還元であるならば、ある一台の車載器の番号を記載させることにどのような意味があるだろうか。同じ車で何度も利用する人が優遇されて、レンタカーで何度も利用する人は優遇されない。そのようなサービスを提供することにどのような意図があるのだろうか。
結局、カタカナ名に通称を変更しても、道路公団の頃とその中身に大きな変化はないのかも知れない。広告代理店に誘導されてCMを数多く流して良い企業のイメージを流布しようとしているが、ポイント還元制度は損をするので利用して欲しくないのだろうか。ポイントを集めることによって、利用者を増やすということを考えて行なっているのではないことが読み取れる。ハイウェイカードを利用していた頃の負の遺産としてしか考えていないとしたら残念だ。
#ETC#マイレージサービス