草原を歩いていると、今まで見たことのない虫がないている。初めはなんの音だろうと思った。よく見てみると、バッタだが、日本のバッタとはかなり違う。
空を飛んで空中で浮いたままホバリングするバッタもいる。羽を動かしているので、地表にいるときの姿はよくわからないが、赤いからだを空に浮かせて、バタバタと飛んでいる。
夜寝ていると、かたかたと、床に虫の落ちる音がする。
カナブンをスリムにして小さくしたような虫だ。朝起きて天窓を見てみたら、同じ虫が数匹天窓の隙間で潰れているのが見えた。
ハエもしつこい。私の皮膚にまとわりつく。臭うのだろうか。シャワーで汗はしっかり落としているが、まとわりつくのは別の理由なのだろう。それにしてもしつこい。昨晩は耳元でぶぶぶんとうるさいので自分のほっぺを何度も叩くこととなった。ハエが顔の上でつぶれるなんて、と思ったが、一度もヒットしなかった。やがて私は寝てしまった。
モンゴルの人は気にしないそうだ。確かにすぐなれるのかもしれない。今も私にまとわりついてくるが、既に無視する術を身につけた。人もハエも叩き潰すか無視するか、ということですな。