Just do it !

踏み出そう。やってみよう。考えるのはそのあとだ。


六本木ヒルズライブラリー

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広尾に住んでいるとき、六本木ヒルズライブラリーの会員になった。有栖川宮記念公園にある都立中央図書館に通う予定だったが、年内改装中ということで、利用出来ず、六本木ヒルズライブラリーを利用することにした。

プライベートライブラリーなので、月会費がかかる。以前会員だったときは、月一万円程度だったと思うが、コロナ禍を経て、今では14000円となっていた。

仕事の後、ここへ通うのが楽しみだった。

ほとんどの人は、ここで本を読むのではなく、勉強したり仕事をしたりしているようだった。テレワークの場所としても利用している人がいて、一部電話会議をしても良いスペースがあったり、使ったことはないが、電話会議用の個室もあるようだった。

私は主に本を読む場所として利用していた。

ビジネス書が主に並んでいるが、最新刊が並ぶようで、ライブラリーで読んだ本が、後日、新聞の広告で大々的に宣伝されている、ということが良くあった。

契約書を確認する仕事をしているので、仕事の後にまた難しい内容を読みたいとは思わないが、儲け話に関する文書ばかりを毎日読んでいるせいか、そんな話から遠く離れた歴史物の本などを読みたくなることが多かった。

古典も一通り揃っており、東方見聞録やコーランなど、今まで手に取ったことのないような本もあり、ときおりその中を覗いて見るのだが、解読するのに難儀した。完読することは到底出来なかったが、ほんのひととき、マルコポーロやイブンバトゥータと共に、過去の世界を旅しているような気持ちになることが出来た。

六本木ヒルズライブラリーの良さは遅くまで開いていることで、週末など遅い時には23時過ぎまで本に熱中することもあった。

郊外に引越して、夜が早くなった。

引越しと共に六本木ヒルズライブラリーは退会したが、Kindleを持って静かなところで夜を過ごすことを続けたいと思っている。静かな落ち着いた場所がなかなか見つからないが、家の中にそのような場所を作るのも良いかもしれないと、近頃思うようになった。