Just do it !

とりあえずやってみよう。考えるのはそのあとだ。


子離れ親離れ

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子どもたちが皆独立して、今では夫婦二人の生活になっている。時々子どもたちと会うが、どうしても親として振る舞ってしまう。

子どもたちはもう独立した大人なので、色々と口うるさく言われると嫌になる。出来るだけ、口に出さず、我慢をすることになるが、それが表情や態度にどうしても出てしまう。

これはどの家庭でも起きることだと思うが、子の立場から親の立場に変わると、かつての親の気持ちがわかるようになる。

子どもは一人暮らしを始めると、親の束縛から逃れて、全て自分の意思で行動するようになる。親はそれでも子の行く末を案じるものだが、時々子どもに会うと、つい今の行動が気になり口が出そうになる。

これが他人のお子さんなら何も言わずに笑って過ごすことができるのだが、自分の子どもとなると、心配が先に立つ。

子どもに会うと、かつて作用していた親の思考回路が作動して、日頃は忘れている感情の回路が開いて動き出す。

子どもが今の住まいに戻る時は、その回路が急に止まることになるので、実に切ない。

急ブレーキをかけた時のように、切なさが胸に込み上げてくる。

実家から帰る時、母は毎回家の外に出て、私が見えなくなるまで見送っている。私は親の気持ちがわかるようになってきたので、母が見えなくなる角のところで、必ず後ろを振り返り手を振ることにしている。

別れの時は実にせつない。

親元から自分が帰るときは、自分の子どもが帰る時に感じるせつなさはない。

そのことがまた、子供たちと別れる時のせつなさを掻き立てる。