Just do it !

とりあえずやってみよう。考えるのはそのあとだ。


退職の時期をいつにするか。進学、旅行、リタイアするなら1月から6月がいい。

いつ退職するか

やむを得ない退職の場合、時期を選ぶことは難しいと思います。

しかし、目的があってやめる場合には、退職の時期を考えないと、かかる経費が大きく変わってきます。

所得がなくても、税金や年金や健康保険などの生きるために必要な経費はかかります。

家賃や水道光熱費などの費用は、いつやめても変わることはありません。生きている限りかかります。

しかし、税金や社会保険料などは、やめるタイミングによって、翌年度の支出に影響します。

実際のところ、いつやめたとしても、所得に応じて課税され、社会保険料をおさめるので、その時期によって、損をしたり、トクをしたりするということがあるわけではありません。

その人個人の感じ方の問題です。

ただ、収入のない時期に貯金を取り崩さなければならない事態となりますので、あらかじめ、そのような状況が生まれることだけは、理解しておいたほうが良いでしょう。

これは気分の問題です。

しかしながら、収入のない時期に貯金からお金がじゃぶじゃぶと流れ出すのを見ているのは、けっこうつらいものがあります。

だから理解しておくことが大切なのです。

前年の所得で決まる税金

税金は、前年度の所得で決まります。

12月末に退職すれば、退職した年の所得に応じて、翌年4月以降の税金や社会保険料が決まります。

これがもしも、前年の6月に退職したとしたら、どうなるでしょう。

前年の所得が半分になりますので、翌年4月からの税金は収入によって変わりますが、12月でやめた人よりもかなり少なくなります。

もしも12月でやめた場合、翌月の1月からその翌年3月までの15ヶ月間は、現役時代の収入をもとに税額が計算されます。

ところが、例えば、6月末でやめた場合。

翌年の4月以降は、前半部分の所得に応じた税額となります。

つまり現役時代の給与をもとに支払うのは退職後、9ヶ月分となります。

だから6月にやめたほうがトク、ということではありません。

12月まで働けばその分給与は得られますし、給与天引きで自動的に社会保険料等は支払っているわけですから、損をしているということではありません。

これは錯覚です。

でも、それまでの収支を考えずに、単純に退職後に支払う、実際にお財布から出ていくお金の実感としては、12月にやめるほうが、多く支払っているような気分になるのです。

繰り返しますが、これは気分の問題です。でも精神的なダメージは大きいものがあります。

所得で決まる社会保険料

単純に税金だけの話ではありません。所得に応じて、社会保険料が決まります。

国民年金の保険料は、定額なので影響はありません。

しかし、所得に応じて受けることの出来るサービスの場合には、影響が出てきます。

大きいのは国民健康保険の保険料です。均等割と所得割で保険料が構成されていますので、所得割の額によって、保険料が変わります。

また、住民税非課税世帯になると、さまざまな恩恵はありますが、これはあくまでも生活に困窮している方のための制度です。

進学や旅行やリタイアを検討する人が、これを目的に退職の時期を考えることは、制度自体に悪影響を与えますので、やめましょう。

任意継続か国民健康保険か

会社退職時に限り、最長二年ほど、任意で健康保険を継続出来る制度があります。

現役時代に加入している健康保険組合によって、任意継続がトクな場合と、損な場合とがあります。

健康保険料は標準報酬月額(給料)に応じて決まることが一般的です。

ところが、退職者の場合、収入がなくなったうえ、今まで会社に出してもらっていた会社負担分の保険料も自己負担となります。そのため、収入がないにもかかわらず、毎月勤務していた時よりも多い健康保険料を支払わなければならなくなります。

そのような状況を改善するため、健康保険組合によっては、退職者にかぎり、所得の上限を定め、実際に得ていた収入よりも低い保険料を徴収しているところがあります。

そのような制度がある場合、高額所得者であれば、任意継続はおトクです。

どちらがお得か、保険組合によって全く異なりますので、退職する前に、事前に任意継続保険料がいくらになるのか、確認してみましょう。

国民健康保険に変更する場合、保険料は所属する自治体によって異なります。

必ずご自身の住んでいる地域の保険料を調べて、比較してみてください。

気分の問題、でも知っておくことが大切

ご説明したとおり、これは気分の問題ではありますが、収入のない中で、貯金を取り崩しながら社会保険料や税金を支払うことは、あまり嬉しいことではありません。

しかし、目的があって、退職をするわけですから、事前にしっかりとかかる経費を認識しておけば、それほど落ち込むことでもありません。

いままで給与天引きで支払っていた、目に見えなかった経費を、自分で支払うようになっただけのことです。

これから先、例えば進学後、留学後、会社員として再び働くのであれば、また会社が面倒を見てくれますが、この一連の手続きで学べることは大きいと思います。

また、これでリタイアする、ということであれば、今後自営業をするにせよ、年金生活をするにせよ、自ら継続的に行わなければならない諸手続きの内容を知る第一歩となります。

会社員をしていると全ての手続きについて、会社が面倒を見てくれますが、個人的にはこれらの手続きは各個人でしたほうが良いのではないかと思っています。

確定申告を含めて、このような一連の事務手続きは、社会の仕組みを知る機会にもなるからです。

これから手続きをしなければならないみなさまも、そのような気持ちで考えることができれば、面倒に見える手続きも前向きにとらえることが出来るのではないでしょうか。

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