退社から次の出社まで、一定時間を確保する。こうした勤務の仕方をインターバル制と呼ぶそうです。つまり、深夜まで残業した翌朝には、定時出社せずに、強制的にゆっくりと休むことができるようにしよう、ということ。これはきわめて合理的な考え方です。
これまでの常識では、午前2時まで残業し、タクシーで帰った翌朝でも、朝の9時には、必ずオフィスにいなければなりませんでした。しかし、インターバル制では、次の勤務開始まで、例えば、11時間空けなければならないと定められていれば、午後1時からの出社でよい、ということになります。
考えてもみれば、残業とは、仕事終わりの時間を、仕事の都合で伸ばしたものです。従って、終わりの時間と同様、始まりの時間も変えられるべき、と考えるのは極めて自然なことと言えます。
思い出したのが、休肝日。
毎日毎日お酒を飲み続けていると、肝臓を痛めます。なので、週に数日は肝臓をいたわり、お酒を控えましょう、と。
ダイエットも似たものがあります。だらだらと食べると太りやすいので、何も食べない時間を16時間空けましょう。守るのはそのインターバルだけ。そんなダイエット方法もあります。
睡眠時間を7時間として、通勤時間往復で2時間。風呂30分、夕食60分、朝食30分、とすれば、必要なインターバルは、11時間。11時間と聞けば長いようにも感じますが、細部を見てみればそうでもありません。
2017年1月12日付日本経済新聞朝刊記事の中に、複数社の導入例が記載されていました。
今後、インターバル制の導入状況と、インターバル時間の長短が就職先選びの指標の一つとなりそうです。
(2017年1月12日付日本経済新聞朝刊の記事より)