少し前に石垣島へ行った直後だが、沖縄に来た。二回目の沖縄だが、若い時に旅で感じた高揚感がないのはなぜだろう。
若い時には新しい知らない土地に行くことが喜びだった。知らない世界を知ることで、自分の内面が大きく開いていくことが楽しかった。
二回目なので、まだその土地がわかるわけでもないが、観光地は一通り回って、今後どうするか、と考えた時に、通うことは無い、と感じた。花粉症対策にプチ移住も考えたこともあったが、それもたぶんない。
今回はレンタカーを借りて、島の北端まで行ってみた。那覇から往復して、勝連城などにも足を伸ばして、走行距離は290キロ。東京から軽井沢まで往復するくらいだ。
それくらいの範囲の中で生きるということだが、想像すると圧迫感がある。八重山の島々よりは大きいが、本州ほどの広がりはない。
年齢の影響は大きいだろう。どんなところにも住んでみれば、その土地特有の拡がりが見えてくるものだとわかっているが、それを今から新たに構築することを想像することが、たぶん楽しく思えないのだと思う。
仕事から解放されたら、世界中を旅しようと思って生きてきたけれど、そのような今まで楽しみと思っていたことが楽しみではなくなりつつある。今まで楽しみと思っていたことが、最近自分の中で内部崩壊していくことが発生するようになってきた。
年を重ねた後に経験する旅は、かつてはわからなかったことがわかるようになる、といった意味では、相変わらずに、旅はどのような年齢になっても有意義だ。