初めての国では戸惑うことが多い。今までに三十、四十以上の国を訪れたことがあるけれど、久しぶりに初めての国。
言葉が読めない。小さく書いてある英語表記を見ながら、右往左往する。アルファベットで表記する国では、音から想像できる。でも、文字が全く異なる国では、読むことができない。なので、自分がどこにいるのか、どこへ向かっているのかわからない。
歳をとって、痴呆症になるとこうなるのかな。生前の義父に、説明書を読んでもなぜか理解できなくなるのだよ、と言われたことがある。日本で初めて、バーコードをレジの決済に取り入れた、とても頭の切れるひとからそのようなことを言われた時には、何を言っているのだろうと思ったが、私は昨日空港からホテルへ向かうために、空港から電車に乗ったのだが、二度も間違えた。最終的に諦めて、超遠回りしてホテルに着いた。一時間くらいで着くはずが、二時間かかった。
慣れた環境で長く過ごすと、新しい環境の変化に着いて行くことができなくなる。変わり続けることを意識しなければならないな、ということが、ソウル到着一日目の感想。