東海道五十三次。ルートは決まっているが、どの宿場で泊まるかは悩ましい。江戸時代は一日十里歩いたというから、約四十キロ。とは言え、江戸時代の宿場町と同じ箇所に、ホテルが建ち並んでいるとは限らない。ひと通り調べてみて、なんとなくどこに何があるのかがわかってきた。はじめは全く分からなかったので、このあたり、これから調べようという人には、わかってきた感覚については、お伝えしたほうが良いだろう。
まずは箱根を越えて三島まで。
日本橋までどのように出るかで、初日のスケジュールは決まる。都内に住んでいる人なら、朝早くの出発も可能だろう。隣県からなら前泊か、もしくは昼ころの出発か。
通勤ラッシュは避けたい。日本橋から新橋、田町、品川あたりにかけて、朝の八時台の歩道はサラリーマンで溢れている。流れと逆方向に歩くときは、かなりの抵抗を感じると思う。
おおよその距離感としては、日本橋から川崎までが十八キロ。川崎から戸塚までが二十四キロ。戸塚から平塚までが二十二キロ。平塚から小田原までが十九キロ。小田原から箱根湯本までが六キロとなる。
「お江戸日本橋七つ立ち」は、午前四時。と言っても、朝の四時出発は非現実的。日本橋から品川までの通勤ラッシュを避ける上では、朝六時が出発時刻としては、良いところ。すると八時までには品川を抜けて、朝のラッシュ時間に揉まれることはないと思う。これが土日出発なら、通勤ラッシュについては、気にしなくても良い。
私は都内に住んではいるものの、日本橋まではおよそ一時間半の西のハズレ。ラッシュの終わった九時過ぎに家を出て、日本橋は十時半ころのスタート。江戸時代の旅人は、初日に戸塚まで行ったようだが、私は川崎泊まりを考えている。川崎だと家まで帰っても良い距離だが、それでは五十三次を通す意味がないので、川崎に泊まる。
フルマラソンに出ているような方は、初日から十里(四十キロ)を歩き始めても問題ない。私はここ二年ハーフマラソンも走れない状態にまでなっているので、大体二十キロずつ。戸塚、平塚と、短く歩くプランを立ててみた。実際のところ、ホテルは、川崎、横浜には十分にあるが、戸塚はホテルがほとんどない。体力があれば、日本橋から戸塚まで一日で歩き、戸塚から小田原まで二日目に歩けば、江戸時代の人と同じペースで歩けることになる。その場合、日本橋は早朝六時に発つのが良いだろう。
最初の山場は、箱根。小田原から箱根の関所を経て三島まで、三十一キロ。当初、三島のホテルが週末の混雑のため予約できず、沼津でしか予約が取れなかった。すると小田原から沼津まで三十七キロ。「箱根八里は馬でも越すが・・・」と言うけれど、峠越えで、かつ、歩行距離が山道で十里にもなってしまう。とりあえず対策をいろいろと考えてみたが、箱根湯本に泊まることを思いついた。これで六キロ節約できる。湯本なので温泉も楽しめる。
一週間前に確認したところ、三島でもホテルの予約が取れることがわかった。予約は一度試してだめなところでも、時間をおいて試すと、キャンセルなどが出て、取れる場合もあるようだ。なので、初めはキャンセル料がかからないところで予約をしていくことが重要だ。
平塚から箱根湯本が二十五キロ。箱根湯本から三島が二十五キロ。理想的なプランとなった。
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