大阪に来た、と最も強烈に思うのは、大阪弁を耳にした時だろう。早い口調で弾丸のように言葉が出てくるのを聞くのは、とても耳心地が良い。
最近は芸人さんが大阪弁で普通に普段から大阪弁でトークをしているので、以前のような違和感を感じることも無くなった。
私は子供の頃大阪に住んでいたことがあり、その頃は大阪弁で話をしていた。東京に引っ越した後で、友達に、お前変な言葉話すな、と言われてから、大阪弁で話をしなくなった。自分は変な言葉を話しているのか、とその時初めて大阪弁で話していることを意識した。それ以来東京弁を話すよう心がけたおかげで、いじめられることもなく済んだが、今では大阪弁は全く話せなくなっている。
久しぶりに大阪へ行ったのだが、大阪弁がほとんど聞こえてこなかった。駅のアナウンスなどは標準語だし、妻との会話も標準語だし、他に話す人もいないので、聞く機会がないのも当然ではあるが、昔は電車の中でも、商店街でも店先から威勢の良い大阪弁が聞こえてきたように思うが、今回ほとんど聞こえてこなかった。
なんだかそれがとても寂しかった。
