写真写りよく撮ることが楽しみなのはわかるが、内面に残ることとの違いは大きい。
例えば、DDPという韓国で有名な建築物があるが、そのデザインは美しく、曲線を生かした作りで、その大きさとともに、人を圧倒する。
誰に聞いてもその独創的なデザインと、それを形にした事実に対しては賞賛するはずだ。
しかしながら、近くで見てみれば、むき出しのコンクリートにはクラックが入り、その作り方があまり丁寧でないところもまたむき出している。
建築家の想像した設計図と、それを作る過程で生じたギャップはどうしても出てしまうものだから、そこの差をゼロにすることは難しい。
白金で見た、現在も高額で取引されている大手不動産のブランドマンションも、むき出しのコンクリートには、細かなクラックが入っていた。それがいつ崩れるのかはわからないが、多くの人がそこに価値があると思っているうちは、その建築物は高額な値段で取引されるし、DDPも、クラックがあることでその本質が毀損されるわけでもない。
何事もその細部をよく見ることが大事で、そこに本質が現れていることは多い。