何度目かの一日一食をひと月続けた。
ここのところ、一日二食を続けていたが、ランチで大盛りを頼んでしまうので、結局三食食べているのと変わらない状態が続いていた。そのため、一日二食なのに、体重が増えてしまうこととなった。
それでも始めた時は順調だった。ランチはごく少量にして、夜まで何も食べない。その代わり夜は好きなものを好きなだけ食べていた。それでも、少しずつ体重は減っていた。
ところが、ある時からランチのうどんも蕎麦も麺二玉で頼むようになってしまった。その上、おやつのお菓子に手を出し、少しずつ体重が増えていった。
しかしながら、その結果いよいよ八十キロ台前半になってしまったので、これではまずいと、一日一食を始めたのだ。
何度も経験しているからわかる。きついのは最初の一週間だ。それを過ぎればどうということもなくなる。朝食べない習慣がつけば、三時過ぎまでは水だけでも問題ない。
初めの二、三日は、昼を抜いて午後になると、腕が痺れてくる。何かを行うことに支障はないのだが、なんとなく痺れているような感じになる。
そして四時を過ぎると、頭の中は食べ物のことでいっぱいになる。食料に関するものはできるだけ周りから見えない場所に移動し、ひたすら仕事など他のことに集中する。
すると、いつの間にか空腹なことを忘れてくる。そして五時過ぎから食事の準備を始めて六時には二十四時間ぶりに食事をする。これが実に美味しい。そして胃が小さくなっているせいか、必要以上に食べなくなる。いや、食べようと思っても、お腹がもういっぱいで入らない。
これが二週間続くと、もう体が慣れてくる。ただ、過去の記憶でなんとなく食べ物が欲しくなる。食べなくても良いのだが、目が欲しくなる。
でも、口にしたら最後だ。また徐々に元の状態に戻ってしまう。
体重が八十キロ台前半になったあと、一日一色を一月続けたら、体重が結婚後最低の七十五キロにまで落ちた。でも、体脂肪が減っていないので、筋肉も落ちてしまったようだ。
約七キロ減ったのだが、これは五キロのお米よりも重い。五キロでも十分重いが、それ以上の体重が落ちた。
体重が落ちると同時に嬉しいことが起きた。財布の中身が減らない。
食事をしないので、財布の中身が減らない。二ヶ月前に入れたと思った一万円札は未だに崩れずに財布の中に鎮座している。
最近はインフレが進んで物価が高くなっている。一日一食は、食べる量が減るので、出費も減ることになり、必然的にインフレ対策にもなるのでおすすめです。