Just do it !

とりあえずやってみよう。考えるのはそのあとだ。


仕事と幸せ

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もうすぐ還暦という年になり、人生についていろいろと考えることが多くなった。同級生でも、長年勤めた会社を退職した、といった話を聞くようになったし、役職定年で管理職を離れたという話なども聞く。

私は何度もの転職を重ねているので、常に始めては辞めることの繰り返しで、辞めることにも全く何の感慨も浮かばなくなっている。

社会人になってからすでに三十年以上が経っているので、働くということがどういったことなのかは、随分と分かるようにはなってきた。

一つ確実に言えるのは、人生とは家族と共に生きること。私の場合には、少なくとも仕事ではない。

会社を守るために自殺してしまう人が昭和の時代にはいたし、今でも官僚で不正に加担させられて、良心の呵責に耐えられずに亡くなる方もいる。

そのような人たちは、大変責任感が強い方で、私のように生活のためだけに働いている人とは、おそらく仕事に向かう姿勢が違うのだと思う。私のような人間であれば、後先考えずに、まずは仕事を辞めていたと思う。

会社を守るために、不正取引の責任をとって命を落としたり、政治家に忖度する上司のために不正に加担させられたりするようなことがあるのであれば、まずは辞めてから考えるという方法もある。

私も一度危ういところから、脱出したことがある。ブラックなところで我慢しても短い人生の中でそれが有益なことはほとんどない。さっさと辞めた方が身のためだ。

子供の頃には伝記を読まされ、大人になれば起業家などの成功者の話がモデルとして巷に溢れている。しかしそんな人物になりたい人はごく一握りではないのか。

家族とともに夕食を囲み、なんてことのない、平凡な毎日こそが幸せ、なのだと思う。

子どもたちが独立した今、ますますそう思うようになった。世の中に必要とされている間は、働けば良いと思う。無理に辞める必要もないだろう。もちろん働かないと暮らせないという人がほとんどだ。私もそうだ。だから、働いている。

目的と手段はいつのまにか入れ替わるから厄介だ。私は平凡な毎日が過ごせていることが本当に嬉しい。ずっと働きたい人の話ばかりが聞こえてくるので、いつ辞めても良いと思っている私はおそらく少数派なのだろう。